主治医が見つかる診療所2019年11月28日放送では「健康な人でも注意!腎臓病の意外な原因とは?」が紹介されました。
学生時代運動も良く行い、たばこもお酒もやらない、は塩分控えめの健康的な食事だったのに21歳で腎臓病と診断された
女性の意外な腎臓病の原因とは?
腎臓病と腎臓体操について教えてくださったのは、東北大学大学院 医学系研究科 教授 医学博士 上月正博先生です。
目次
健康な人でも注意!腎臓病の意外な原因とは?
腎臓病の原因と考えられるもの中学生の時にかかった「感染症」?
一体なぜ昔の病気で腎臓病に?
感染症とは?:細菌やウイルスが体内に侵入することで炎症などを引き起こされる病気。
私たちに一番身近な病気であるかぜやインフルエンザなどもこの感染症です。
実は感染症が長引くと、ダメージが腎臓に残るケースがあるそうです。
●腎臓病の落とし穴:昔かかった病気は今の健康に関係ないは大間違い!
過去に大病をすると、腎臓にダメージが残ることも!
上月正博先生によると、今回の女性の場合は、感染症が一度治ったかに見えて、
くすぶった形で炎症が続いていて後で慢性糸球体腎炎(慢性腎臓病)になった可能性があると言う事でした。
●子どもの時に感染症の「重いかぜ」、また「膀胱炎」などにかかった人は腎臓にダメージが残る場合もあるそうです。
腎臓にダメージを与える恐れがある病気
・かぜやインフルエンザなどの感染症
・腎盂腎炎(じんうじんえん)や膀胱炎などの感染症
もし子どもの時に重い感染症にかかった人は腎臓にダメージを受けている場合も考えられますので、 健康診断では腎臓関係(尿タンパクなど)の値に注意しましょう。
腎臓病予防・高血圧改善&ダイエットに簡単腎臓体操
宮城県仙台市川平内科 腎臓専門医 上月正博先生(東北大学大学院 医学系研究科 教授 医学博士)は、
腎臓病と運動の関係を研究をし、世紀の発見をされた先生です。
かつての考え方:腎臓病患者の運動はタンパク尿が増え、腎臓に負担をかけるためよくないとされてきました。
この常識をひっくり返したのが、上月正博先生です。
上月正博先生によると、「慢性腎臓病で安静」にしている治療そのものが間違いではないかと、
さらに研究を進めていったところ、結局運動をした方がタンパク尿が出にくくなると言うことが分かったそうです。
さらに運動によって腎臓の機能も改善されたと考えられるそうです。
世界で初めて発見!適度な運動で腎機能は改善つながる!
2011年日本腎臓リハビリテーション学会理事長に就任。
上月正博先生は、腎臓病の運動療法のパイオニアとして世界から注目されています。
最新理論をもとに考案したのが「腎臓体操」
腎臓体操は、血管が若返り動脈硬化の改善、血圧も下がったり、ストレスも減るなど、 そういう病気にならないことを経て慢性腎臓病の予防につながる可能性があるとのこと。
慢性腎臓病の予防や様々な健康効果が期待できる腎臓体操
元々は、腎臓病の患者さんのリハビリために考案したものなんだそうです。
患者さんの中には、人工透析中に運動している人など、
これら多くの患者さんたちが様々な健康効果を実感しているそうです。
・体重が4kgくらい痩せたという60代の男性は血圧も下がったそうです。
・立つこともままならず、歩くこともできなかった60代男性は、通常には支障が無いくらい歩けるようになったそうです。
このようにダイエット効果や血圧改善など腎臓とは関係なさそうな部分まで効果があったそうです。
腎臓体操は、腎臓病の患者さんへの運動ですが、万人のための運動でもあると上月正博先生はいいます。
どこでもできる簡単腎臓体操のやり方
かかとの上げ下ろしのやり方
1.肩幅に足を開きます。
2.かかとを息を吐きながら5秒かけて上げます。
3.かかとを息を吐きながら5秒かけて下げます。
*基本的に息を止めず吐きながら行います。
こちらは「1日10回×3セットが目安」です。
数を声を出して数えながらすると息が吐けますね。
上月正博先生によると、特にふくらはぎや下肢の方。
筋肉は7割が下肢にありますので、下肢を鍛えるのが一番効率が良いそうです。
足上げのやり方
重いイスなど体を支えられるものを用意します。
安定したイスの背もたれにつかまります。
1.5秒かけて片方の足を前にあげます。
2.1の状態から5秒かけてヒザを曲げながら上に上げます。
3.2の状態から5秒かけて足を後ろに伸ばします。
*この体操も息を止めないで吐きながら動かします。
この足上げ体操は、脳梗塞や心筋梗塞など心臓の病気予防も期待できるそうです。
反対の足は回れ右をして行います。
こちらも数を声を出して数えながらすると息が吐けますね。
こちらは「1日に左右5回ずつ×3セットが目安」です。
⇒腎臓病患者の方は体力が落ちているので回数は3~5回でも良いので無理をする必要はありません。
最後に
昔子どもの頃に重い感染症を患った方は腎臓体操を行ってください。
また、健康診断の尿タンパクの値も確認してくださいね。
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最後までお読みいただきありがとうございました。