【健康カプセル!ゲンキの時間】夏の血圧乱高下の原因と対策

健康カプセル!ゲンキの時間 夏の血圧 原因

2019年6月30日放送の健康カプセル!ゲンキの時間テーマは、夏の血圧。
2019年の4月医学会で大きな動きが、なんでも高血圧の基準値がこれまでの上が140から130に引き下げられたとの噂が・・・
男性における血圧が130を超えると脳卒中による死亡リスクが上昇し、2.62倍にもなってしまうんだそうです。
しかも夏は血圧が乱高下しやすくて、血管へのダメージが蓄積、ある日突然血管障害を引き起こすケースも。

夏の血圧

自治医科大学 循環器内科学 教授 苅尾七臣先生によると、
「高血圧と判断する基準値は変えておりません。
130以上はすぐに異常だと気付いて生活を直して欲しいと思います」

今回のゲンキリサーチャーはお笑いコンビなすなかにしの2人です。
高血圧に悩むのは、
ゲンキチャレンジャーの
・菅さん(49)女性:上146/下76
・小林さん(46)男性:上147/下96
の、お2人です。
そしてなすなかにしの那須晃行さん(38)

血圧の乱高下を検証

そんな3人を診てもらうのは、東京女子医科大学東医療センター元教授 内科医 医学博士 渡辺尚彦先生です。
渡辺先生は24時間血圧測定を30年以上測り続けているそうです。
渡辺尚彦先生「高血圧は症状がほとんどないんですよ。そのまま病気と知らずに突然脳卒中や心筋梗塞など恐ろしい病気になることがあるので、
なるべく血圧を測って下げる努力をしなければいけないですね」
血圧:心臓から送り出される血液が血管壁に与える圧力。
上の血圧:心臓が収縮した時の血管の圧力。
下の血圧:心臓が拡張した時の血管の圧力。
渡辺尚彦先生「夏は意外に血圧が高くなる落とし穴がある」
血圧が高くなる落とし穴とは?
ゲンキチャレンジャーのお2人と那須晃行さんに24時間血圧計をつけてもらい普段通りの生活をしてもらい血圧の変動を検証しました。

●菅さんの場合、午後2時頃上が113で、2時10分には35上昇し、148まで上がりました。
この間は夕食の買い出しでスーパーへ買い物に行っていたそうです。
実はこれが夏に陥りがちな落とし穴だと渡辺先生はいいます。
渡辺尚彦先生「夏は外気温が非常に高い。暑いところから寒いところへ行くと、血管が収縮し、血圧が上がる」
確かにスーパーは冷房の他に冷蔵棚や冷凍庫もありますから寒いですよね。
夏は他に電車内や冷房の効いた自宅の部屋など寒暖差に注意が必要です。
血圧上昇の対策:寒いところへ行く時は、上着を羽織りましょう。
そのあと菅さんは午後3時頃血圧が150まで上昇、その時菅さんはスーパーから帰宅後自宅で大掃除をしていました。
休まず家中を動き回った結果、急上昇を招いたのです。
血圧急上昇の対策:家事の合間に休憩を挟むように心がけましょう。
逆に午前8時頃は136だったのが、9時頃に112に下がっていました。
渡辺尚彦先生「血圧を上げて乱高下が起きる」
問題は血圧の乱高下血圧急降下の瞬間は何をしていたのでしょう?
朝食を摂って片付けをしていたそうです。
渡辺尚彦先生「食後は、消化のためにホルモンが出る。そのホルモンは全身の血管を開くので血圧が下がる」
それを「食後低血圧」というそうです。
食後低血圧:消化管から出るホルモンが血管を拡張、血圧が下がります。
さらに菅さんは食べた後はすぐに片付けをしたいということでした。
食後血圧が下がっているのにも関わらず、立って後片付けをしたために血圧が下がったということでした。
それを「起立性低血圧」というそうです。
食後低血圧+起立性低血圧で急降下したのですね。
血圧急行の対策:コーヒーや紅茶に含まれるカフェインは急な血圧降下を予防できます。

●小林さんの場合、午前7時120だった血圧が7時30分に94まで下がっていました。
二度寝をしていたそうです。
渡辺尚彦先生「二度寝した時は、かなり睡眠が深い状態なので血圧が下がる」
◆二度寝:深い睡眠に入るため血圧が下がります。
その結果、起床後から午前11時までの間に血圧が55も上昇し、149になっていました。
朝は誰しも血圧が上がる傾向にありますが、二度寝をしたことでさらに大幅な急上昇をしてしまったのです。
また夏の朝は眠っている間に脱水を起こしなりやすく、血液がドロドロになりがちです。
寝る前と起床後は水分補給を忘れずに!
そしてこの日最高値を出したのは午後2時30分に151だったのが午後3時には211まで上がっていました。
急上昇を招いた行動とは?
休日でしたが仕事で事務所に行って打ち合わせをしていたそうです。
渡辺尚彦先生「人と話をすることはかなり血圧が上がる」
休みモードから急に頭を使ったことでストレスで血圧が急上昇したと考えられます。

●那須さんの場合、日頃からかなりの高血圧で、常に130以上でした。
テーマパークでイベント4本と劇場で漫才をしていたそうです。
渡辺尚彦先生「人前でしゃべるのは、緊張して血圧が上がる」
イベント:人前で大声を出して興奮状態になり、血圧が上がるそうです。
血圧急上昇の対策:深呼吸をすると血管を拡張させる物質が出るそうです。
さらに気持ちも安定し、血圧上昇の予防に
緊張する場面では深呼吸がおすすめです。
午後9時30分では206だったのが翌日午前4時には141に下がりました。
この時は、1日の疲れを打ち上げでお酒で癒やしていました。
渡辺尚彦先生「飲酒後1~7時間は血圧が下がる。しかし、翌朝上昇しやすくなる。
お酒は、高血圧の危険因子」
夏はキンキンに冷えた生ビールがうまい!(笑)
でも、アルコールには利尿作用があり、脱水を招くので、適量を守るのが大切です。

このような血圧の乱高下を繰り返すことは、血管にダメジーを与えてしまいます。
あなたも夏の乱高下にご注意を!

渡辺尚彦先生によると、
排尿後低血圧:我慢した尿を一気に出すと血圧が下がります。
時には失神することもあるので、こまめに排尿することが大事です。

入用後低血圧:入浴中身体が温まると血管広がり、血圧が低下
浴槽から出る時に水とお湯を交互にかけることで血圧低下を防ぐことができます。
Q.血圧を上げないために日頃から注意できることは?
渡辺尚彦先生
・塩分を摂り過ぎない
・汗をかいたらこまめに水を飲む
1日に1.5リットル以上は水分を補給して欲しい
夏に食べるスイカに塩をかけない方がいいってこと?
渡辺尚彦先生「その通りです。何事も“かけ”事はいけません」(笑)

血圧計の使い方

血圧計の使い方①:腕の血管が圧迫されるため、腕まくりはNG!薄い服であれば服の上から巻きましょう。
血圧計の使い方②:腕帯は上腕部分に巻く、ヒジのくぼみから指2本分入る位置が理想的です。
手を力強く握って測定すると血管が収縮し血圧が上がってしまいます。
測定中にしゃべってはいけません。

間違った使い方では血圧に悪影響!?
間違った使い方で計測すると、血圧が正しい時より上がってしまいます。

上の血圧-下の血圧=脈圧
脈圧が60以上ある場合は動脈硬化の疑いがあります。
渡辺尚彦先生「高血圧は、生活習慣を改善することで、正常に戻る可能性は十分にあるので、
一刻も早く生活の見直しをしてもらいと思います」
高血圧の那須晃行さんも食生活を見直し、徐々に数値も改善しているそうです。
塩分を控えてから焼き鳥がしょっぱく感じるようになったとか。

最後に

私は食生活がめちゃくちゃで血圧が上がり、脳梗塞を患いました。
お酒の飲み過ぎや味の濃いものの食べ過ぎ(おつまみは酒がすすむようにと味が濃く塩分も多いです)には注意しましょう。
【きょうの健康】4月24日速報!高血圧治療ガイドライン2019
最後までお読みいただきありがとうございました。