きょうの健康すっきり解消!睡眠の悩み 習慣を変えて不眠を改善!

きょうの健康 睡眠の悩み 不眠症 改善
きょうの健康3月26日の放送では、寝つけない、眠りが浅いなどの不眠症状がある人は、日本の成人の約3人に1人といわれているそうです。
不眠は、寝つけない、途中で目覚める、目覚めが早すぎるなど、眠ろうとしても眠れないということが長く続き日常生活に支障をきたす場合は、治療が必要になってきます。
今回は、そんな治療が必要な不眠に対する効果的な改善法を紹介してくれました。
こちらでは、睡眠の悩みについて改善に役立つ情報を簡単に紹介しています。

司会は、黒沢保裕さんと岩田まこ都さんのお2人です。

今回の専門家のお医者さんは、秋田大学大学院 教授 三島和夫先生です。
精神科医 専門は睡眠の治療や研究

不眠

黒沢保裕さん「不眠の症状がある方は、結構いらっしゃいますよね?」
三島和夫先生「日本人で不眠症状がある人は、約3人に1人(成人)おられることが分かっています」

不眠症状がある人の割合(kim etal:leep.2000;23(1)41-7.をもとに作成)

●入眠困難
・20~39歳:約8%
・40~49歳:約7%
・60歳~:約9%
年代別であまり差はありません。

●途中覚醒
・20~39歳:約11%
・40~49歳:約14%
・60歳~:約22%

●早朝覚醒
・20~39歳:約5%
・40~49歳:約6%
・60歳~:約14%

三島和夫先生「こういった不眠が長期間続くと、うつ病や糖尿病などの生活習慣病になりやすくなります」

睡眠チェック(不眠症があるか)

●入眠困難
●途中覚醒
●早朝覚醒
●眠ろうとすることに抵抗がある

睡眠チェック(日中に支障があるか)
●眠気・疲労感
●注意力・記憶力低下
●能率の低下・運転事故
●抑うつ・いらいら感
●活動性・積極性の減退
●頭痛・胃腸の症状
●睡眠の心配・悩み

不眠症の診断基準

ポイント
●不眠症があるか
●日中に支障があるか

●週3日以上、3ヶ月以上持続
●その他の睡眠障害を除外

三島和夫先生「睡眠障害は、70種類以上ありまして、その多くが不眠症状を伴います。よって不眠症状=不眠症ではない」

不眠の原因

・原発性不眠症20% ⇒不眠症
・精神疾患40%:不安障害・うつ病など
・その他の不眠
睡眠時無呼吸症候群
むずむず脚症候群 ⇒ きょうの健康3月21日すっきり解消!睡眠の悩み不快!むずむず脚症候群
痛み・かゆみ
薬の副作用など

不眠症の主な治療法

●睡眠薬の服用
三島和夫先生「特に働く世代の方で、症状が強く、睡眠時間が短い不眠症には、睡眠薬が非常に効果的ですので、十分活用していただきたいと思います」
●誤った睡眠習慣を見直す(三島和夫 睡眠薬の適正使用・休薬ガイドライン・2014)
×早寝:睡眠禁止ゾーン(起床後7~9時間半くらい・睡眠調整ホルモンが分泌し、眠れない時間帯)で服薬・就床しないようにする
三島和夫先生「眠気を十分にため込んだ遅い時間に毎日一定の時刻に、寝床に入ることが大事です」
黒沢保裕さん「寝床についたけれど、やっぱり眠つけない場合はどうすれば良いですか?」
三島和夫先生「15分くらい寝つけなくて、辛かったら寝床から出て、仕切り直した方が有効だと思います」
黒沢保裕さん「寝つきを良くするために寝酒はどうなんでしょう?」」
三島和夫先生「寝酒はかなり多くの方がやられていて、睡眠で悩む方の約3割が寝酒をしています」
「しかし、寝るためにお酒を飲んでいる方はやめた方が良い。最終的に寝酒は、睡眠の質を悪くしてしまいます」
●日常生活の注意点
・寝る前の飲酒は逆効果(お酒を飲むと、一時的に寝つきは良くなりますが、徐々に効果は弱まり、深い眠りが減り、目が覚めやすくなります)
・カフェインを多く含むものに注意(寝つきを妨げたり、眠りが浅くなるので、注意しましょう)

×長寝
・横になっているだけでも休まるは、間違い
・もんもんとする時間が長いほど不眠は悪化し、「不眠恐怖症」になる
三島和夫先生「自分が眠れる以上に寝床に横になっていて、それで症状が悪化してしまう方がとても多いことが分かっています」
●実際に眠れる時間(おおよそ)
平均8時間以上眠れるのは、10歳くらいまでで、年齢を重ねると体が長い睡眠を必要としなくなり、眠れる時間が短くなります。
なのに、60歳以上から、床にいる時間が逆にどんどん眠れる時間以上に長くなっていきます。
・10歳:9時間弱
・20歳:7時間強
・30歳:7時間弱
・40歳:6時間半
・50歳:6時間
・70歳:6時間弱
・80歳:5時間半
×長すぎる昼寝⇒夜の眠気を減らす
三島和夫先生「昼寝は、20~30分程度のコンパクトな昼寝を午後の早い時間帯に取ってもらう方が良いと思います」

●認知行動療法(うつ病の治療にも用いられる)
1.眠れない原因となっている誤った睡眠習慣を修正する
2.睡眠薬と同等の効果が得られる
3.睡眠薬の量が減らせたり、やめやすくなる
三島和夫先生「日本では、不眠症に対する認知行動療法は、まだ保険適用になっていないんですね。諸外国の調査結果では、2や3の効果があることが分かっています」

まとめ

●不眠
・日本人で不眠症状がある人は、約3人に1人(成人)いることが分かっている
・眠が長期間続くと、うつ病や糖尿病などの生活習慣病になりやすくなる

●不眠症の主な治療法
・睡眠薬の服用
・誤った睡眠習慣を見直す

寝だめができるのは、10歳くらいまでですよ(笑)
最後までありがとうございました。

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