主治医が見つかる診療所【太りにくく老化予防にもなる揚げ物の裏技】伊達友美先生が解説

揚げ物 肥満 老化
主治医が見つかる診療所2020年4月16日放送で「油コントロールで病気に強い体を作ろう」が紹介されました。
ついつい食べてしまうみんな大好き揚げ物。知ってましたか揚げ物に使われる油(資質)はタンパク質や炭水化物に並ぶ人間の体に欠かせない三大栄養素の一つです。
でも食べ過ぎは禁物!食べるときや調理するときちょっとした落とし穴にはまると油を摂りすぎてしまいます。
太りやすくなったり、一気に老化が進む恐れがあるんです。
しかし、上手に摂れば体に良いこともたくさん!油は人間の細胞を元気にして体を健康にして若々しく保つ手助けをするのです。
お肌もピチピチになって病気に強い体に!さらに脳の働きを活発にして認知症の予防まで!
そこで今回は太りにくく、老化予防にもつながる揚げ物の裏技を教えてくれました。
揚げ物の裏技を教えてくれたのは、銀座医院管理栄養士伊達友美先生です。

油コントロールで病気に強い体を作ろう

講師:銀座医院 管理栄養士 伊達友美先生
これまで7000人のダイエットを成功させてきた栄養学のスペシャリストです。

揚げ物の落とし穴

唐揚げ・かき揚げ・コロッケでカロリーが低い順に並べると、
唐揚げ(259Kcal)⇒コロッケ(375Kcal)⇒かき揚げ(379kcal)になります。
かき揚げは野菜がたっぷりでもカロリーが高いのです!⇒揚げ物の落とし穴
では、なぜカロリーが高いのでしょうか?
伊達友美先生によると、吸油率が違うそうです。
吸油率とは?:できあがった状態の料理に、どれだけ油がついてしまったか割合で示したもだそうです。
つまり、高ければ高カロリーとなります。
吸油率:伊達友美先生によると、唐揚げ4%、かき揚げ42%といわれているそうです。
つまり、かき揚げの元の材料の重さが100gだった場合⇒油が42g加わることになります。

吸油率が違う理由

  1. 衣の量:かき揚げのように多いと油を多く吸ってしまいます。
  2. 食材の水分量:水分が熱で飛ぶと代わりに油が入ってきます。⇒野菜は水分が多いため、その分吸油率が上がってしまいます。

天ぷらの吸油率

内科・漢方内科医石原新菜先生によると、エビ12%・ナス18%・生シイタケ24%だそうです。
その他、アジ14%・レンコン19%・ししとう23%と野菜が高くなっています。
ちなみに天ぷらではないですが、コンビニのレジ横にあるフライドチキン、アメリカンドッグ、フライドポテトのカロリーでは、
フライドチキン239Kcal・アメリカンドッグ・289Kcal・フライドポテト392Kcalとやはり野菜が高いですね。
管理栄養士赤石定則先生によると、同じ食材でも切り方によって吸油率が変化するそうです。
最もカロリーが高かったフライドポテトの切り方によっては吸油率を下げることができるそうです。
フライドポテトの吸油率を下げる切り方は拍子木切りより表面積が少ないくし形切りの方が吸油率を下げることができるそうです。
ジャガイモの吸油率(素揚げ):くし切り2%・拍子木切り4%・薄切り(ポテトチップ)15%
ビタミンB2:脂肪をエネルギーに変える手助けをします。
ビタミンB2を豊富に含む食材:レバー・納豆・うなぎ・卵・マイタケ・アーモンド
揚げ物を食べるとき一緒に摂ってみてはいかがですか。

朗報!かき揚げの吸油率を下げる裏技

それは米粉を使うこと
米粉:団子などの和菓子に使われますが、最近は改良され揚げ物に使える物が販売されているそうです。
伊達友美先生によると、米粉を使うと天ぷら粉よりも吸油率が低くなるそうです。

吸油率:小麦粉38%・米粉21%だそうです。半分近く抑えられますね。
伊達友美先生によると、米粉は天ぷら粉に比べると、サクサク感が長続きするそうです。
揚げ物に美味しいのはビールですが、伊達友美先生によると、揚げ物とアルコールは最悪の組み合わせだといいます。
アルコールには油を浮かせて吸収させやすくする(体への吸油率が上がる)そうです。⇒揚げ物の落とし穴
揚げ物とアルコールを一緒に摂ると肝臓がアルコールの処理を優先させてしまい、油の分解が後回しになり、脂肪が体にたまりやすくなるのだそうです。

脳神経外科医上山博康先生によると、食物繊維はアルコールの吸収を抑えてくれるので食物繊維を一緒に摂るとアルコールの吸収をゆっくりにしてくれるそうです。
唐揚げとビール!という方は、中でも水溶性の食物繊維を一緒に食べるのがおすすめだそうです。
水溶性食物繊維:アルコールや油の吸収を邪魔してくれるといわれているそうです。

揚げ物を食べるときや食べたあとおすすめの飲み物

・管理栄養士赤石定則先生:食後のコーヒー。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸が脂肪の吸収を抑え、燃焼を助けるそうです。
・内科・漢方内科医石原新菜先生:お酒だけでなく、合間にウーロン茶を飲む。
ウーロン茶に含まれるポリフェノールが脂肪の吸収を抑える働きがあるそうです。
その他、緑茶や紅茶もおすすめだそうです。
揚げ物を食べるときは飲み物にも注意しましょう。

油の酸化

こんな経験ありませんか?
家での揚げ物は油をたくさん使いますが、その時ついついやってしまうのが油がもったいないからと揚げ物の作り置きをしてしまう・・・。
伊達友美先生によると、作り置きは揚げ物の落とし穴で揚げたサラダ油は酸化しやすいという性質があり、揚げたあと空気に触れて時間が経つほど酸化が進んでいくそうです。
油の酸化とは:長時間空気に触れることで油が酸素を取り込み変化してしまった状態のこと。
伊達友美先生によると、酸化した油を摂ってしまうと体内で消化・代謝しにくくなり、体にたまりやすい油になるため、肥満の原因になる他、肌を老化させたり、血管を傷つけて心筋梗塞などのリスクを高めてしまうそうです。
しかし、弁当などに入れたいですよね。
伊達友美先生によると、酸化しにくい油はオリーブオイルと米油だそうで抗酸化物質であるオレイン酸とビタミンEの含有量が豊富な油なので酸化しにくいそうです。
そして、米油は米ぬかから作られているので体にも良いし、サクッと揚がるメリットもあり、クセもないため使いやすいそうです。

ただ、オリーブオイルと米油はサラダ油などに比べて1.5~3倍の値段だそうですが、しかし、フライパンに1cmほど薄く引いて揚げ焼きがおすすめです。

そして、ダイエット中にやりがちなトンカツなどの衣をはがして食べること。
伊達友美先生によると、衣をはがしても油はチャラにはならないそうです。
油は衣だけに吸収されるわけではなく、油は食材の中にある水分が油に置き換わるそうです。
衣に含まれる油と具材に含まれる油は半々ぐらいだそうですので、衣をはがしたとしても半分くらいは油が残ってしまいます。
なので、チャラ(0ゼロ)にはならないということを覚えておきましょう。⇒揚げ物の落とし穴

主治医が出題オメガ3小テスト

最近話題のオメガ3が多く含む代表
・エゴマ油
・青魚(DHA・EPA)
オメガ3:血管をしなやかにして心筋梗塞や脳梗塞を予防すると言われています。
ところが、食生活の変化で魚を食べる量が減ったため、現代人に不足していると言われています。

オメガ6:サラダ油などに多く含まれ日常の調理でよく使われています。
この2つの成分にはそれぞれ違いがあり、バランス良く摂ることが大切なんだそうです。
日本脂質栄養学会が推奨しているオメガ3とオメガ6の理想の比率は、オメガ3=1:オメガ6=2。
しかし、日本人の現状は「1:5」とも言われていて、オメガ6に偏っているそうです。
この比率をオメガ3をしっかり摂って「1:5」から「1:3」に近づける事が大切です。
循環器内科医秋津壽男先生によると、現代人はオメガ6は外食で知らないうちに摂っているので、オメガ3がどんな油にたくさん含まれているか知っておくことが大事とのことでした。
また、オメガ3は正しく使えばすごく体に良いのですが、誤った使い方をしてしまうと、かえって老化を促進したりすることもあるそうです。

Q.1日の摂取量の目安は?
秋津壽男先生によると、大さじ1杯ほどだそうです。
オメガ3が多く含まれている油:エゴマ油・亜麻仁油・サチャインチオイル
サチャインチオイル:南米・アマゾン原産サチャインチナッツから作られた油

最近ではスーパーにも並びはじめオメガ3を豊富に含んでいるそうです。
秋津壽男先生のオメガ3の摂り方は、嫌いな納豆にタレも何もかけず、健康のためオメガ3をかけて食べているそうです。
すると、油のコーティングで納豆のネガティブな部分が全部消えるそうです。
納豆大好きではない秋津先生がいうのですから間違いないと思いますから、納豆が苦手な方は是非お試しを^^
他に、ヨーグルトにもオメガ3、サラダにもかけていました。
秋津先生おすすめの裏技はエゴマ油のクセが苦手な方はドレッシングを一緒にかけると良いそうです。
オメガ3もオメガ6もオメガ9もバランス良く摂るのが大事なので混ぜても一向にかまわないそうです。
ポイント:オメガ3は熱に弱いので加熱しないで食べるのが大事だそうです。
なので、できるだけ食べる直前にオメガ3をかけるのがベストだそうです。
オメガ3:熱に弱く酸化しやすい⇒加熱調理は避けましょう。

Q.オメガ3の保管場所は?
秋津壽男先生によると、オメガ3の油は、単体として非常に酸化に弱い油で保管場所によって酸化の程度が変わってくるそうです。
オメガ3の酸化を防ぐ保管場所:温度が上がらず、日光も当たらない冷蔵に保管しましょう。
またもっと良い場所が冷凍庫で秋津先生は開封していないボトルは全部冷凍庫に保管しているそうです。
秋津壽男先生によると、温度が低ければ低いほど化学反応がゆっくりになるそうです。
そして、冷蔵庫に移してゆっくり解凍してから使うと良いそうです。
保管場所は未開封⇒冷凍庫、開封済みの物は冷蔵庫が良いそうです。
油は凍ることはなく、膨張もせず、トロントロンになるだけだそうです。
オメガ3お助け食材【アミ】
アミとは:アキアミやイサザアミと呼ばれるエビの仲間で日本古来の海産物のこと。
全国各地の海で捕れ毎年9月から2月にかけて水揚げされ、主に佃煮として一年中手に入り、ラベルにアミと記載されています。
伊達友美先生によると、サイズが非常に小さいため、オメガ3をたっぷり摂れるほど含まれていないですが、毎日少しずつ摂ることが重要だそうです。
また、丸ごと食べられるものは酸化しにくいという特徴もあるそうです。

伊達友美先生おすすめ、乾燥アミの摂り方

特有のうま味があり、汁物にぴったりだそうなので、中華スープ、ポタージュ、またお湯をかけると出汁が出るので、味噌を溶くだけで超簡単味噌汁に。
さらに、細かく砕いてふりかけにし、しょうゆ代わりに使って減塩
スタジオでは網だけかけた納豆を食べていましたが、美味しく、食感もすごく良いそうです。
秋津壽男先生によると、青魚のDHA・EPAはほとんどがアミから来てるそうです。
青魚はアミを食べるから良い油を持っていると言うことでした。
青魚のにおいが苦手な方はアミで代用したら良いとのことでした。
オメガ3生活が続かないという方におすすめですね。

まとめ

●太りにくく、老化しにくい揚げ物の裏技
・米粉は油を吸いにくい
・フライドポテトはくし形切りでカロリー減
・米油やオリーブオイルは酸化しにくい。
●オメガ3が多く含まれる油:エゴマ油・亜麻仁油・サチャインチオイル
・保管:未開封⇒冷凍庫、開封済み⇒冷蔵庫
・調理:熱に弱いので加熱調理付加⇒食べる直前にかけます。
・毎日のオメガ3生活にアミがおすすめ!
乾物コーナーにアミがなくなりそうですね(笑)
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最後までお読みいただきありがとうございました。

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