この差って何ですか?【初詣正しい参拝のやり方】宮司冨田信太郎さんが解説

初詣 作法

この差って何ですか?2019年12月24日の放送で初詣の作法にまつわる差が紹介されました。
初詣に行った時、どっちかな?つい迷ってしまうしきたりや作法がないかをおしえてくれました。
初詣のしきたりや作法にまつわる差について教えてくれたのは、埼玉県朝日天神神社 宮司 冨田信太郎さんです。

迷いがちな初詣の作法にまつわる差

参拝の時いつ鈴を鳴らす?

・お賽銭⇒鈴を鳴らす?
・鈴を鳴らす⇒お賽銭?

ふさわしい作法はどっちでしょうか?
正解:鈴を鳴らしてからお賽銭を入れます。
その理由は、そもそも鈴を鳴らすのは、神社の奥にいる神様に自分の近くまでお越しいただくためです。
鈴を鳴らして、神様に近くまでお越しいただいてから、お供え物であるお賽銭を入れないと、意味がないと言われているそうです。

手水の手順とは?

●正しい手水の手順
左手⇒右手⇒口⇒口をゆすいだ左手⇒柄杓の柄(残った水で清めます)
柄杓の柄をは、最初に清めていない右手で柄杓を握るので、次の人のためになるため最後に柄杓を洗います。
そもそも「手水」は、神聖で大切なものであったので、謙虚な気持ちで、一杯の柄杓で済ますということが大切になってくるそうです。

Q.潔癖症で口に含むのはイヤだという方の場合は?

冨田信太郎さんによると、「口の先を濡らすくらい」でも大丈夫なんだそうです。
そして手水は飲んではいけないそうですので注意しましょう。

正しい御朱印のもらい方

御朱印をもらうのは「参拝前?」「参拝後?」どちらか迷いませんか?
正解:参拝後
冨田信太郎さんによると、本来、御朱印は、参拝した証として頂くものなので本来の意味からすると、参拝が終わって御朱印をもらうのがふさわしい順番になります。
中には集めることが目的で、御朱印だけいただいて参拝はしない、という方もいるそうですが、スタンプラリーではないのでそれだけはやめて欲しいとのことでした。

参道の歩き方

参道は、砂利の上を歩くのがふさわしい作法です。
冨田信太郎さんによると、参道の中央は「正中」と言い、神様の通り道とされているので、謙虚な気持ちで、横に逸れて歩くということがふさわしいとのことでした。
そして参道は、そもそも舗装されたところでも、玉砂利のところでも、どちらでも歩いて問題ないとのことでした。
しかし、玉砂利を歩くというのにひとつ意味があり、それは、玉砂利は清められた石なので、その上を歩くことによって、穢(けが)れが落ちて清められるとのことでした。

玉砂利を踏む音⇒清めの効果があるとのことですが、絶対に玉砂利の所を歩かなければならないという訳ではなく、
どちらも歩ける状態ならば玉砂利の所を歩くと「こういう効果がある」ということでした。
また、原則は、本殿に向かって左側を歩くのが良いそうです。
それは、下座を歩くということになり、上座ではない方ということだそうです。

お願い事の作法とは?

参拝した後に、何をお願いしたか聞かれた時、「話す?」「話さない?」
正解:「話した方が良い」
冨田信太郎さんによると、声に出すということにより、「言霊(ことだま)」という言葉がありますが、その言葉に力が得られるそうです。
神社でご祈祷する際にも、声に出して、御祈願の内容を申し上げる!つまり、2拍手の後、「健康でありますように」など言葉を出した方が良いそうです。
ただし、周りに参拝の方もいるので、大きな声でという訳にはいかないですが、小さな声でも声に出すということが、自分自身の決意にも繋がるとのことでした。

Q.住所や氏名を言ってもいい?
これは言っても言わなくてもどちらでも良いそうで、ご祈祷の際は必ず、住所氏名を読み上げるので、 そこから神社の外の参拝でも言った方が良いのではないかという考えにつながっていると思われるとのことでした。

お守りの作法とは?

初詣でお守りをたくさん買うのはふさわしい?
冨田信太郎さんによると、いくつも種類を買うというのは、決して悪いことではないそうです。
また、違う神社で、恋愛成就を10個とか持つことも、全く問題ないそうです。
そしていくつ持ってても神様が喧嘩するということはないそうです。

破魔矢を飾る場所について

破魔矢とは:魔除けのための神具
でも、この破魔矢どこに飾れば良いのでしょうか?

Q.破魔矢を玄関に飾るふさわしい?ふさわしくない?
正解:ふさわしくない
冨田信太郎さんによると、破魔矢を飾るのにふさわしくない部分というのが3つあるそうです。

  1. 日当たりが悪い
  2. 埃っぽい
  3. 目線より下

ということで、できれば神棚や床の間に飾ると良いそうです。
神棚が無い場合は、昔の和室だと鴨居のとこに刺せるようになっています。
今の住宅の場合、鴨居はなく、和室もなく、他に適当な場所もないという場合は、壁などにテープで貼るのも大丈夫なんだそうです。
決してテープをおすすめするわけではありませんが、あくまでも「目線より上」ということが大切になってきます。

ただし、破魔矢を飾るのにふさわしい方角もあるのです。
日中、日差しが入る北側に置いて南からの光を受ける方角、もしくは西側に置いて東からの光を受ける方角に飾るのが良いとのことでした。

最後に

以上のように初詣の作法について教えていただきました。
形も大切ですが、謙虚な気持ち、穏やかな気持ちでお参りするということが非常に大切ということでした。
初詣は、穏やかな気持ちでお参りしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。