【ゲンキの時間】腰痛の改善・予防猫背体操のやり方を伊藤全哉先生が伝授

健康カプセルゲンキの時間 腰痛 猫背体操

健康カプセルゲンキの時間2019年11月30日放送は「腰痛」について紹介されました。
40代以上の3割約2800万人が抱える疾病辛い腰痛。その腰痛に常識を覆す新事実が!
実はこれまで原因が特定できる腰痛はわずか15%と言われてきました。
ところが東京腰痛クリニック院長 整形外科医 医学博士 三浦恭志先生によると、
最新の日本のデータでは77%の腰痛の原因が特定できると言われているとなっているそうです。
検査技術の進歩などにより、腰痛の原因の特定率がなんと77%と飛躍的に上昇!
原因が特定できることで適切な治療や対策も可能になったといいます。
あなたがやっているセルフケアは正解?それとも不正解?
さらに今回の健康カプセルゲンキの時間ゲンキの時間ではドクターおすすめの対処法も紹介されました。
腰痛の原因と対処法について教えてくれたのは、あいちせぼね病院 院長 整形外科医 医学博士 伊藤全哉先生です。

腰痛

ゲンキリサーチャー:なすなかにし(那須晃行さん・中西茂樹さん)

今回のゲンキチャレンジャーは、長年腰痛を抱えているという
・齋藤さん(76)女性:腰痛歴10年
・中村さん(54)女性:腰痛歴36年
・米持さん(55)男性:腰痛歴15年
・矢部さん(70)男性:腰痛歴5年
以上の4名の方です。
日常生活で大きな影響を及ぼす腰痛。
その痛みの原因と対策を探るために東京・銀座 東京腰痛クリニックの腰痛のスペシャリスト三浦恭志先生のもとへ。
まずは腰痛歴15年の米持さんは重いものを持ち上げた時ぎっくり腰に、それから慢性的に腰が痛むそうです。

ぎっくり腰(急性腰痛症)とは:突然発症し、比較的短時間で治癒する腰痛のこと。
三浦恭志先生によると、前かがみで荷物を持つ姿勢は椎間板への圧力がものすごく高いということで、 それで腰が痛くなったと言うことは、15年前に何らかの障害が椎間板に生じた可能性があるとのことでした。

椎間板とは:椎骨と椎骨の間にあるクッションの役目をする円盤状の軟骨のこと。
米持さんは、重いものをもったことがきっかけで椎間板が損傷し慢性的な腰痛を引き起こしている可能性が。
さらに問診を続けると1年前からしびれもあるとのこと。
そこで三浦先生は筆を使って足の感覚を調べました。左足の感覚が鈍くなっているようでした。
そこで三浦先生は腰痛の原因として「椎間板ヘルニア」の可能性を指摘しました。

椎間板ヘルニアとは:椎間板の組織の一部が飛び出し神経などを圧迫し、痛みを発生させます。
その圧迫される神経は下半身へとつながっているため、しびれや痛みを引き起こしてしまいます。
米持さんの場合は背骨の一番下にある5Sと呼ばれる部分の椎間板にに異常があると疑われるそうです。
米持さんの場合は、前かがみで荷物を持ち上げるのはNGで、荷物を持ち上げる時は腰を落として、 荷物を自分の身体の中心近くに持ってまっすぐ立ち上がるようにと注意がありました。

米持さんのように椎間板を痛めてぎっくり腰になる人は意外と多いそうなので注意が必要です。

続いて腰痛歴5年の矢部さんは階段では手すりが必要のとのこと。
矢部さんは前屈すると腰が痛むとのこと⇒椎間板ヘルニアの兆候
前屈で神経がより圧迫されるため痛みやしびれが増します。
さらに足の裏が完全に感覚が無いため、椎間板ヘルニアの可能性が大きいとのことでした。
・前屈すると痛む
・足の感覚が鈍い
似たような症状がある人は速やかに医師の診断を受けるようにしましょう。

続いては腰痛歴10年の齋藤さんは起き上がるのが辛いとのこと。
脚が半年くらいしびれている時があって、台所仕事も20分したらイスに座るそうです。
日常生活に様々な支障が出ている齋藤さんには、X線やMRIによる精密検査を受けてもらっていました。
MRIがぞうによると、「脊柱管狭窄症」という状態

脊柱管狭窄症とは:脊柱管の周辺の靱帯が膨らむなどして管が狭くなり、内部の神経を圧迫し腰の痛みなどを引き起こします。

椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症は共に脚のしびれを伴う腰痛でそのどちらかを見分ける方法があるそうです。

・前屈すると痛む⇒椎間板ヘルニアの疑い
・逆に後屈すると痛む⇒脊柱管狭窄症の疑い
なぜなら、ヘルニアは前から神経を圧迫しているため、前屈すると圧迫が強まります。
一方脊柱管狭窄症は靱帯などが後ろから神経を圧迫するため、後ろ側に反ると圧迫が強まり痛くなるのです。
さらに脊柱管狭窄症には間欠跛行(かんけつはこう)という特徴的な症状が現れます。

間欠跛行とは:一定の距離を歩くと強い脚の痛みやしびれに襲われるものの前かがみで休むと痛みが治るという症状のこと。
歩いていると痛みに襲われるのは、立ち姿勢や歩行姿勢は背骨が反るため神経の圧迫を強めるためです。
ところが前かがみになると神経の圧迫が弱まるため痛みは治まるのです。

そして腰痛歴36年の中村さんはゆっくりとしか歩けないとのこと。
中村さんは後屈が痛いそうです。
その症状から軽い脊柱管狭窄症の疑いがあるようでした。

・米持さん:椎間板ヘルニアの疑い
・矢部さん:椎間板ヘルニアの疑い
・齋藤さん:脊柱管狭窄症
中村さん:脊柱管狭窄症の疑い
という診断となり、いずれも神経を圧迫する腰痛で、重症化した場合、手術が必要となるので注意が必要です。

一口に腰痛と言っても原因は様々神経に影響を及ばさないものの
椎間関節性の腰痛:骨と骨をつなぐ椎間関節に何らかのストレスが生じて起こる腰痛。
筋・筋膜性の腰痛:背骨を覆う筋肉の炎症や緊張によって起こる腰痛。

スタジオであいちせぼね病院 院長 整形外科医 医学博士 伊藤全哉先生が解説してくれました。
座っていて立ち上がると尾てい骨の上辺りに激痛がある場合、
仙腸関節性腰痛の可能性があるとのこと。

仙腸関節性腰痛:骨盤の辺りが傷んでいる腰痛のこと。
仙腸関節を痛めると腰ではなく、お尻の辺りが痛みます。
激しい運動や女性が出産で痛めるケースが多いそうです。
ただしこのタイプも神経に影響がないのでセルフケアで改善する可能性が!

●絶対にやってはいけないセルフケアは「子どもに踏んでもらう」
子どもに踏んでもらうと、加減が分からず飛んだりして強い刺激を受け、腰痛が悪化する可能性が!

●慢性腰痛の場合は、カイロで温めるのは有効だそうです。
*急性腰痛の場合は冷却。

●テニスボールでマッサージを行う場合は、
背骨の両脇にある筋肉にボールを当てるのがコツです。

●スクワット
腰回りの筋肉を鍛えられますが、無理は禁物です。

おすすめセルフケア「猫背体操」を伊藤全哉先生が伝授

猫背体操とは:背中を猫のように丸め背骨を緩める体操で、腰ではなく、背骨を丸めることに意識します。

猫背体操の利点:背中の柔軟性を高めることで腰が守られます。
そのため、腰痛の改善・予防につながるそうです。

【 腰痛の改善・予防】猫背体操のやり方

猫背の状態を20秒間キープ。
2回1セットで1日4~5回行います。

特定できる腰痛は77%で未だ特定できない腰痛も。
それは三浦恭志先生によると、最終的には心因性腰痛という腰痛もあるとのことでした。

心因性腰痛とは:精神的ストレスが原因の腰痛のことです。

20年以上前からその研究と治療に取り組むのが、福島県福島市 福島県立医科大学 整形外科医 医学博士 二階堂琢也先生です。
二階堂琢也先生「本当は軽い腰痛で済む、あるいは治ってしまうような腰痛が、
何らかのストレスがきっかけで慢性化したり難しい痛みに変わってしまう」と言う事でした。

本来治る腰痛がなぜ慢性化?
精神的ストレスから来る腰痛は、脳と関係があることが分かっているそうです。
脳なのかで痛みを制御しているといわれるのが「側坐核(そくざかく)」という部分。
・ストレスがないときに痛みを感じると側坐核が制御⇒痛みを抑制
・ストレスがあるときに側坐核の働きが悪くなるとうまく痛みを抑えられなくなってしまうそうです。

心因性腰痛の治療法は、「リエゾン療法」になると二階堂琢也先生はいいます。

リエゾン【仏語:liaison】:連携・つなぐを意味する言葉

精密検査でも原因が分からない患者に対し、整形外科や精神科・内科などの他の医師やスタッフと連携して治療にあたる方法です。

心因性腰痛の改善につながるアイテムとは?

それは日記。
二階堂琢也先生によると、「痛い時どう感じたか」「痛い時どう行動したか」を日記につけてもらうとのことでした。
それを見て整形外科・精神科・心理士などがアドバイスし、ポジティブな行動を促す治療法だそうです。

日記をつけることでストレスの原因を理解し、腰痛に対する誤った考え方を治すのに役立つそうです。

日記を使ったリエゾン療法で多くの人の腰痛改善につながっているそうです。

自分に合ったストレス解消法を行えば腰痛改善につながる可能性があるそうです。

Q.海外で「腰が痛い」というと「原因はストレスだから旅行に行け」と言われるらしいですがいったいなぜ?
日本人は腰痛の原因を突き止める意識が高い国民性ですが、
海外では「肩こり」という言葉がないように「腰痛」もストレスが原因と考える傾向があるそうです。

また、日本人は座っている時間が長いので腰痛になりやすいとのこと。

最後に

腰痛のセルフケア猫背体操は簡単ですので、腰痛改善・予防に役立ててください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。

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