2019年9月11日放送のガッテンでは、「脳梗塞・心筋梗塞に“足梗塞”!?サインはここだ!日本人総点検SP」が紹介されました。
“足梗塞”って聞き慣れない病気ですが、日本でも現在300~400万人の方が苦しんでいると番組で紹介されました。
アメリカではこれも初耳の「足病医(あしびょうい)」という医師がいて、アメリカなど欧米諸国に存在する医療資格なんだそうです。
足病医=Podiatrist(ポダイアトリスト)アメリカでは 18000人の医師がいるそうです。
足梗塞について教えてくださったのは、日本フットケア・足病医学会 理事長(湘南鎌倉病院 院長代行) 小林修三先生です。
目次
足梗塞(正式名:末梢(しょう)動脈疾患)
足梗塞は一体どんな症状が現れるのでしょうか?
神奈川県在住の佐藤實さん(89)は10年前に足梗塞に襲われました。
突然自分で歩こうという意思はあるのですが、足が前に行かないという症状が現れたそうです。
ちょっと休むとしびれが治るため、初めのうちはあまり気にしていなかったそうです。
ところが1年もしないうちに症状はみるみる悪化していったそうです。
わずか数十メートル歩くだけで、足が強く痺れるようになり、
横断歩道を渡りきることさえできなくなってしまったそうです。
当時佐藤さんを診察した大雄会第一病院 創傷・血管センター太田敬先生は、
「切断に近い足だった」といいます。
血液が巡っていないので、レントゲン写真には正常な人にはある動脈が写っていませんでした。
足梗塞は、太ももやひざ下の動脈が詰まる病気です。
血液の量が減って、栄養が行き届かなくなり、しびれが発生、足が壊死して足を切断する人が年間1万人に及ぶと言われています。
足の動脈が詰まっていると言うことは全身の他の血管でも同じ事が起こる可能性があります。
実際に足梗塞がある人は、ない人と比べて、10年以内の心臓病・脳卒中などの死亡率が3~4倍ににアップするというデータがあるそうです。
心筋梗塞・脳梗塞に次ぐ第3の梗塞“足梗塞”をよく覚えておきましょう。
「足のしびれ・つまずきを甘く見るな!」も肝に銘じてくださいね^^
足梗塞を調べるにはABI検査という両腕両足の血圧を測る方法がそのひとつですが、人間ドックで3000円ほどで受けられるそうです。
*詳しくはお近くの人間ドック実施機関にお問い合わせください。
面倒だという人には下記の方法でもチェックできるそうですよ。
自分で簡単にできる足梗塞チェック法
足梗塞セルフチェック
左右の足の甲や指の毛の生え方を見比べてください。少なくなっている足の方はありませんか?
少なくなっていると言うことは血流が悪く、足先の方まで栄養が行き渡らず抜け落ちたと言うことになりますので、ご注意!
足梗塞チェック法
1.仰向けで寝て両足を上げて(できない人は)支えてもらい、足首を20~30回曲げたり伸ばしたりします。
*腰や足に痛みがある人は控えてください。
血管が詰まっている方の足の裏(甲)の色が白っぽくなります。
正常だと逆さまになっても足先まで血液が送り込まれるので足の裏は赤みがかっています。
*冷え性だからといって足梗塞だと言うことはありません。
足梗塞になっていると、触った時に片方の足だけ冷たいそうです。
自分で簡単にできる足梗塞チェック法まとめ
- 足の毛:左右の生え方をチェック
- 足上げテスト
- 足のしびれ
歩くと足がしびれるが少し休めば治まる⇒足梗塞の疑いアリ!
Q.足梗塞になったら?
フットケア外来・血管外科・循環器内科へ
足梗塞の治療(予防)
・フットケア(靴の調節など)
足を清潔にし、保湿。保湿は魚の目・たこ・ひび割れなどのケアや予防につながります。
また、足梗塞の予防にもなりますし、軽い場合は、ずいぶん変わってくるそうです。
魚の目・たこ・ひび割れなどがあると、かばって足に負担がかかり、足梗塞を悪化させる場合があるそうです。
・生活習慣の改善(禁煙など。たばこは血流が悪くなります)
・運動療法(30分の軽いウォーキング×週に3日)
*運動療法で足梗塞を克服したのが上述の佐藤さんです。
今では長距離を歩いても足がしびれることはほとんどなくなったそうです。
歩き方は、3分歩いて1分休憩を繰り返し、そしてだんだんと歩く距離を伸ばしていきます。
運動療法を行うと、詰まってしまった血管はもう元には戻りませんが、
その脇の細い血管が徐々に太くなり、それがバイパスとなり、足先の方へも十分な血流がよみがえるそうです。
※運動療法は医師の指導の下行ってください。
フットケア・生活習慣・運動で重症化は防げます早期発見・治療がカギ!
・そういうことで、足梗塞が重症化することなく、足が切断されたりということはないはずと小林先生は言います。
薬・手術(血行再建)
血管を広げる、あるいはつなぐ手術を行うそうです。
今年7月日本人の足を守ろうと、新たな取り組みが始まりました。
2019年7月日本フットケア・足病医学会 発足(日本フットケア学会と日本下肢教育・足病学会が合併)
血管外科・皮膚科・形成外科・循環器内科・整形外科・看護など様々な分野の専門家が集まって、 足を総合的にケアできる体系作りを進めています。
そして、高齢化に伴い力を入れているのが「フットケア指導士」で足についての専門知識を身につけた企業職や福祉職の人で1500人ほどが活動しているそうです。
主な対象はお年寄りなど自分で足のケアをするのがが難しい人たちです。
最後に
元気の秘訣は足にアリ!
足梗塞にならないようフットケアや禁煙・運動を行いましょう。