【日本人のおなまえっ!】珍名山ベスト10紹介!野口五郎岳など

珍名山ベスト10
2021年5月27日放送の日本人のおなまえっ!は貧乏山・面白山・野口五郎岳!?【珍名山ベストテン】で野口五郎岳などについて紹介されました!
教えてくれたのは山岳雑誌編集者の大武美緒子さんです。

珍名山ベスト10

野口五郎岳(富山県と長野県の県境)


【写真提供:じゃらんnet

当初「水木哲也」でデビューする予定だった野口五郎さんですが、出版社の編集長さんが名前がよくないと「野口五郎」「黒部郎五郎」どっちがいい?と
編集長さんに二択を迫られたそうですが、野口五郎さんはどちらもイマイチだったので「どっちでもいいです」と投げやりに答えたそうです^^
出版社の編集長さんが大の山好きで山のようにたくましい歌手になってほしいと願いを込めて「野口五郎」と実在する山を名付けたそうです。

野口五郎岳の由来

教えてくれたのは野口五郎小屋三代目主人の上條盛親さんです。

五郎とは?

石の「ゴロゴロ」したのをいうそうです。
花崗岩で白っぽい割ともろい石が大きいものから小さいものまで「ゴロゴロ」しているそうです。
石が「ゴロゴロ」しているのを「ゴーロ」と呼ぶそうです。➡「五郎」

野口とは?

人名ではなく、地名から来ているそうで野口(集落)から五郎(岳)が見えているからだそうです。
野口集落から見た山に石がゴロゴロ➡「野口五郎岳」
ということで歌手の野口五郎さんとは全く関係ありませんでした。
ちなみに上條盛親さんによると、小屋には一般人?野口五郎さんは来たことがあるそうですが、歌手の野口五郎さんは一度も来ていないそうです(事務所の人は来たそう)。

他にもまさかの由来がある!?(古地図に隠された真相とは?)

教えてくれたのは長野県立歴史館前専門主事の畔上不二男さんです。
大正14年の地図には野口が付かない「五郎岳」と書かれていました。
畔上不二男さんによると、大正9年には「五六岳」とあり、その他にも「南五六岳」、その他黒部源流の方にある山も「ゴロウ岳」と呼ばれていたようでそこで区別するために野口村のゴロウ岳➡「野口五郎岳」、黒部源流のゴロウ岳➡「黒部五郎岳」となったそう、理由はとにかくややこしかったから「野口五郎岳」に^^
➡ 野口五郎岳の観光ガイドはこちら(じゃらんnet)

野口五郎岳・黒部五郎岳どっちが人気が高い?

・野口五郎岳(2924m):275位
・黒部五郎岳(2840m):170位
大武美緒子さんによると、野口五郎岳は槍ヶ岳などを目指す途中ののっぺりしたピークなのでどちらかというと黒部五郎岳を目指す人が多いそうです。

あんまりな山のおなまえ

化物山(北海道)

北海道・真狩村・留寿都村にある標高375mの穏やかな山なのに化物ばけもの

化物山の由来

・山中の沢から見上げると異様な姿?
・山に入ると方位磁石が狂う?
※特に紹介ありませんでした。

ぶざま山(沖縄・石垣市)標高321m

ぶざま山の由来

ブザーマ(石垣の方言)➡「尾っぽ」の意味
ぶざま山からの眺めは絶景でした(テレビ画像で)。
大武美緒子さんによると、於茂岳おもとだけの端に位置する様子を「尾っぽ」にたとえたそうです。

貧乏山(北海道・七飯町)標高501m

貧乏山の由来

教えてくれたのは七飯町歴史館学芸員の山田央さんです。
慶応元年相馬藩が貧乏山付近の開拓に乗り出しましたが思いのほか難航。
生活の糧を得るために山へ、しかしその山には利用できるもの、食料となる木の実や山菜類が周りの山に比べて利用価値のある自然資源があまりなかった山➡「貧乏山」
また、草木が育ちにくくく、周りから見ると何もないように見えるので➡「貧乏山」
現在はトドマツの人工林が生い茂る日本有数の人工林の山に。
水源がある貧乏山の地元の農家に貢献している地元に潤いをもたらす「宝の山」となっているそうです。

とにかくヘンな山のおなまえ

カッパ山(群馬県・片品村)標高1822m

カッパ山の由来

湿原がカッパのお皿にそっくり

カニカン岳(北海道・今金町)標高981m

大武美緒子さんによると、「カニカン」➡アイヌ語で「金を掘る山」の意味だそうです。

風呂塔ふろんとう(徳島県・東みよし町・三好市)標高1401m

風呂塔の由来

・寒暖差が激しく、霧が発生するのを風呂にたとえた。
・金属の製錬に使う「ふいご」➡「風呂」
※諸説あり

山や岳でなく「塔」?

大武美緒子さんによると、「塔」のつく山は他に三ノ塔(神奈川県)や霧ノ塔(新潟県)もありすが、山の形を「塔」にたとえた説もあるようですが定かではないそうです。

ニュウ(長野県・小海町)標高2352m

ニュウの由来

稲わらの「にゅう」「にょお」に形が似ているから。
※諸説あり

“山”や”岳”がつかなくてもいい?

大武美緒子さんによると、決まりはないそうです。
国土地理院に登録されている山の約1割は”山”も”岳”もつかないそうです。

一尺八寸みおう山(大分県・中津市・日田市)標高706.7m

一尺八寸山の由来

昔、畑を荒らす3頭の大イノシシがおり、年貢が減ると困った殿様が猪狩りを行い、猪狩りでしとめた3頭の大イノシシの尾を切り取ってつなげた(三つの尾➡みお)ところ一尺八寸あったところから名づけられたそうです。
ちなみに日本人のおなまえっ!によると、一尺八寸(かまつか・かまづか)様と読む名字も存在します。

面白山(山形県と宮城県の県境)標高1264m


【写真提供:じゃらんnet

地元の方によると、山肌の「面」が白くて面白山?
教えてくれたのは仙台YMCA山岳会元会長の深野稔生さんです。
山岳信仰の面白権現がある山なので➡「面白山」
面白権現を祭った石碑(寛政三年の文字あり)がありました。
地元の方は何であるのか分からないようでした。
深野稔生さんによると、他にも山形市と天童市に7つあるそうです。

なんで石碑が7つある?

農家の人たちは雨乞いのために面白権現を祭っていたそうです。
元々降水量の少ない地域でしたが古くから稲作が盛んで悩みは水不足、そこで農民の人たちは面白権現様に雨乞いの祈りをささげていたそうです。
明治41年に出版された山寺名勝志には「干ばつのたびに面白山へ祈りに行っていた」と書かれているそうです。
「おもしれぇ~」と言ってご神体を拭いて願ったそうです。

なぜ今の住民は知らない?

深野稔生さんによると、昭和(20年以降)になり、ポンプで川から水を上げるようになってから信仰が急に廃れたそうです(モーターに頼れば水は得られる)。
➡ご神体の場所も忘れられたそうです。➡深野稔生さんが10年がかりで発見し、写真に撮ったそうです。
大武美緒子さんによると、面白の由来:アイヌ語「オモシリオナイ」=「川尻に島のある川」という意味が語源ではないか?と言われているそうです。
➡面白山の観光ガイドはこちら(じゃらんnet)

まとめ

いろんな説があって面白かったです。
化物山
ぶざま山
貧乏山
カッパ山
カニカン岳
風呂塔
ニュウ
一尺八寸山
最後までお読みいただきありがとうございました。