【きょうの健康】あなどれない!大人のあせも あせもの予防と治療法

きょうの健康 あせも 予防 治療

きょうの健康2019年7月9日放送夏の体調トラブル 一挙解決!今回のテーマは、あなどれない!大人のあせもです。
あせもは子どもに出来る軽い皮膚の病気と思っている方も多いのではないのでしょうか?実はあせもは大人でもできる事があります。
しかも放っておくと重症化してしまうこともあるんです。
今回は自分で簡単にできる大人のあせもの予防や治療のポイントを教えてくれました。
教えてくださったのは、東京医科歯科大学 非常勤講師 藤本智子先生です。
専門は皮膚科 特に発汗異常症 汗の病気のスペシャリストです。
司会は、黒沢保裕さんと岩田まこ都さんのお2人です。

大人のあせも

あせも:長時間汗をかくと出来やすい⇒暑い外での仕事、スポーツ、登山など

今回のポイント(あなどれない!大人のあせも)

●大人でもできる あせも
あせもは正式には汗疹(かんせん)といいます。
あせもができるとかゆみが現れ、かゆいからとかくとそこから細菌が侵入して重症化してしまいます。
伝染性膿痂疹(のうかしん/とびひ)となり、とびひは肌が触れあうことで周りの人に感染してしまうこともあるため注意が必要です。
では大人の場合どんな時あせもができてしまうのでしょうか?

あるケース:事務の仕事をしている女性Bさん(30)です。Bさんの職場は冷房が効いていて寒いため、いつも腹巻きを着けています。
仕事帰り、ダイエットのために自宅の最寄りの駅のひとつ手前の駅で降りて日差しのある道を40分ほどあるいて帰りました。
帰宅したBさんお腹にかゆみを感じたために見てみると腹巻きをしていたところにあせもができていました。
Q.Bさんにあせもができてしまったのはどうして?
汗はエクリン汗腺というところを通って出てきます。
汗の出口が塞がって汗が出られなくなってしまい、汗は管から漏れ出てしまって炎症が起こります。
たくさん汗をかいて長時間とどまった状態になることで、アカやホコリなどで塞がってしまうことによりできる事が多いそうです。
エクリン汗腺の数は大人も子どもも同じ数で、約200~500万個あるといわれています。
そのため、子どもの方がエクリン汗腺の密度が多くなります。
Bさんは歩いて汗をかいて腹巻きをしていたためその場所が密着して塞がれていたため、あせもができやすかったと考えられるそうです。
例えば、サーフィンをしている方はウェットスーツで密着しているためにあせもができる事があるそうです。
Q.着ているもの以外であせもができやすい要素は?
あせもができやすい人
・肥満の人=汗をかきやすい、皮膚がこすれやすいため。
・女性で胸が大きい方=胸の下に汗がたまってしまうため。
・寝たきりの高齢者の方=長時間背中が密着するため(夏場エアコンを嫌う方が多いため背中に汗をかきやすい)。

●家庭で対処!あせも治療
あせもは軽症の場合、医療機関を受診しなくても自宅で速く簡単に直すことができます。
Q.あせもの治療とは?
とびひになってしまった場合は、周りの人にうつってしまう可能性がありますので、皮膚科を受診してください。
・抗菌薬
・副腎皮質ホルモンが入った外用薬
⇒ 炎症を抑えます。
・かゆみがある場合、・抗ヒスタミン薬⇒ かゆみを抑えます。
眠れないほど、かゆみが対場合は、飲み薬もありますので、悪化する前に医療機関を受診してください。
軽度のあせもの場合はどうする?
悪化しない限りは、基本的には自然治癒になります。
◆家庭でできる あせもの治療
・汗をかきっぱなしにしない
⇒ こまめな入浴・シャワー
・体を洗うときは「優しく泡で」ごわごわしたタオルはNG(キズができ悪化の原因に)。
・体を拭くときはこすらず「優しくトントン」
Q.自宅でできるあせもの対処は?
・保冷剤や冷たいタオルで患部を冷やします。
・あせもの市販薬
・タイプ
 クリームタイプ(ジュクジュクしていない場合)
 パウダータイプ(ジュクジュクしている場合)
・成分
 抗ヒスタミン成分配合など
*市販薬の購入は薬剤師に相談をすると良いです。
⇒年齢によって変わるため。
Q.年齢によって変わるということは同じ製品でも大人と子どもでは違う?
基本的には大人も子どもも同じですが、子どもに効いても大人には量が足りない場合もあります。
*市販の製品を使っても症状が改善しない場合は、医療機関を受診してください。

●簡単!あせも予防

あせもを予防するための簡単なポイントです。
1.清潔に保つ(汗をかきっぱなしにしない)
⇒汗をかいたらこまめに拭き取る(タオルや汗拭きシートなど持参)
2.服装は汗を吸いやすく乾きやすいものにしましょう。
⇒運動(スポーツウェア)・普段(ゆったりした乾きやすい服/木綿生地などがおすすめ)
3.かいた汗をそのままにせず入浴・シャワーは早めにしましょう。
⇒難しい場合は、汗拭きシートでもおすすめです。
乾燥肌の方の場合:入浴後のスキンケア(入浴後5分以内が効果的です)
⇒乾燥肌を防ぐために乳液などで保湿(カサカサのままだとあせもができる事があるそうです)
*ワセリンなど油分の多いものより、乳液など油分の少ないのがおすすめです。
ワセリンなど油分の多いもの⇒夏場は汗腺を塞いであせもを作ってしまう原因になります。
今回の詳しい内容については、きょうの健康7月号に掲載されていますので、是非参考になさってください。

 

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最後に

あせもは汗の行き場のない皮膚のサインです。
あせもができる場合は、普段のスキンケアや服装などの見直しを考えるようにしたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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