健康カプセル!ゲンキの時間6月16日のテーマは、クロスシンドローム。
年と共に出てくる腰痛、関節痛、肩こりなど体のあちこちに様々な不調を感じる方も多いのでは?しかし近年、不調の原因が明らかに。
それはクロスシンドロームです。実は腰痛などの不調の原因は全く関係なさそうな箇所にあるというんです。
目次
身体の不調の真犯人クロスシンドローム
今回のゲンキリサーチャーは中村昌也さん
そして体の不調に悩むゲンキチャレンジャーの方達は、
・山﨑さん(57)男性:腰痛歴3年デスクワーク中心のサラリーマン
・松谷さん(56)女性:腰痛・肩こり歴3年主婦業をしながら週5で働いている
体の不調の原因を調べるため、訪れたのは、神奈川県 相模原市 北里大学です。
今回のドクターは北里大学 大学院 整形外科学 教授 医学博士 高平尚伸先生です。
高平尚伸先生はチェックのため2人に立ったまま靴下を履くよう指示しましたが・・・
2人とも止まっていられず履けませんでした。
このチェックで何が分かるのでしょうか?
高平尚伸先生「靴下を履いた時、身体が揺れましたよね?
バランスが崩れているです。ある筋肉が衰えている可能性があります」
気になるその筋肉をMRIで検査しました。
ある筋肉とは「腸陽筋(ちょうようきん)」でした。
腸陽筋:腰の辺りと背骨の間、身体の中心に位置する上半身と下半身を繋ぐ役割の筋肉です。
腸陽筋の主な働き:
・歩く:足を前後する動き(腸陽筋がしっかりしていることで私たちは歩けるんです)
また、腸陽筋が正常に働くと正しい姿勢で座れるのです。
高平尚伸先生「腸陽筋は身体の中心辺りに位置するので上半身のバランスを保つのに非常に重要な筋肉です」
今回のゲンキチャレンジャーの2人とも腸陽筋が衰えていたため、上半身のバランスが崩れ、靴下がはけなかったんですね。
先ほどの靴下チェックは、腸陽筋の衰えを見ていたのでした。
腸陽筋が正常だと靴下を履く時片足を上げても上半身のバランスを取ることができます。
腸陽筋(衰)上半身を支えられず、バランスを崩してしまいます。
クロスシンドロームとは?
正常な筋肉のバランスが崩れてしまった状態
私たちの身体は筋肉同士が密接につながっていて、腸陽筋など1つの筋肉が衰えると反対側の筋肉にも衰えが生じます。
すると、隣り合う筋肉も連鎖的に影響を及ぼし、長くは全身の筋肉が衰えてしまうのです。
その影響しあう筋肉を線で結ぶと、クロスを画くためクロスシンドロームと呼ばれるんです。
中でも身体の中心に位置する腸陽筋の影響は大きく、
山﨑さんは腸陽筋が衰えるとこで連鎖的に腰の筋肉が衰えて腰痛に。
松谷さんは腸陽筋が衰えるとこで連鎖的に腰・肩の筋肉が衰えて腰痛・肩こりにつながったと考えられるんです。
また、筋肉の影響が全身に及ぶことで関節痛といった不調にもつながってしまいます。
では、なぜ2人の腸陽筋は衰えてしまったのでしょうか?
高平尚伸先生によると、普段の行動を見れば腸陽筋が衰えた原因が分かるそうです。
あなたもやっている?腸陽筋を衰えさせる意外な行動
ゲンキチャレンジャーの2人の行動を控え室でウォッチングしていました。
山﨑さんは足を組みましたが、高平先生からダメ出しが入りました。
足を組むのと腸陽筋の関係とは?
高平尚伸先生「足を組むと腸陽筋が衰えやすくなる」
足を組むとお腹と太ももの筋肉が近づき、すると腸陽筋が圧迫され、血流が悪くなり、機能が低下し、衰えてしまいます。
松谷さんは、前傾姿勢になっていました。
スマホを見たり本を読む時は前傾姿勢になりがち、足を組むのと同様お腹と太ももの距離が近づき腸陽筋が衰えてしまいます。
特に仕事で長時間座っている人は、時間とともに前傾姿勢になりがちなのでご注意を。
高平先生が松谷さんの歩き方を見てダメ出しが入りました。
高平尚伸先生「松谷さんは歩き始めた瞬間からすり足」
松谷さんの歩き方は足がほぼ上がっていませんでした。
すり足:本来の正しい歩き方と違い、腸陽筋そのものが使えていない歩き方のため、腸陽筋が衰えてしまいます。
椅子に浅く座るのもNG:上半身を背もたれに預けることで腸陽筋が使われない座り方になります。
高平尚伸先生「こうしている内にも腸陽筋は弱っていく一方です」
でもご安心を!衰えた腸陽筋の機能は今から取り戻せます!
●腸陽筋が衰えやすい行動
・足を組む
・前傾姿勢
・すり足
・浅く座る
・猫背:背中が丸まった楽な姿勢ですが、浅く座るのと同様、腸陽筋が使われず衰えてしまいます。
Q.腸陽筋が衰えやすい人っているんですか?
高平尚伸先生「例えばメタボリックシンドロームの人は衰えやすいと思います」
メタボリックシンドローム:お腹の重さで重心が前になるため、
それを戻そうとして骨盤が前傾になり、腸陽筋が圧迫されて衰えやすくなります。
腸陽筋の機能が回復!腸陽筋伸ばし
腸陽筋伸ばしのやり方
1.イスに横に座った状態で、片足を後ろに持っていきます。
ポイント:後ろ足のひざはできるだけ伸ばします。
2.おへそを突き出すように体重を前に乗せ、この姿勢を10秒間キープします。
これを片足10秒ずつで、朝・昼・晩3セット行います。
前傾姿勢とは逆に、身体を反らす動きですので、腸陽筋が効率よくストレッチされます。
この腸陽筋伸ばしを続けることで腸陽筋が機能を取り戻し、腰痛・肩こりといった不調の予防・改善につながります!
変形性股関節症
でも、腸陽筋の衰えを加速させる病気があるんです。
高平尚伸先生「変形性股関節症です。骨盤と大腿骨の間に軟骨があります。
その軟骨がすり減り、骨同士が当たり痛みが生じる病気です」
Q.その関係は?
高平尚伸先生「股関節の軟骨がすり減るとハマリが浅くなります。
腸陽筋がハマリを良くしようと働き続けると腸陽筋が酷使されるため疲れてしまい衰えます」
変形性股関節症40・50代で自覚症状がある患者数は約500万人!人ごとではありませんね。
また、日本人は、遺伝的要因で変形性股関節症になる人が多いといわれています。
変形性股関節症チェック!
▢チェック1:足の爪切りがしづらくなった
▢ チェック2:長時間歩いた後、股関節がだるくなったり痛みが出る
▢ チェック3:座った時に片方のひざが前に出ている
当てはまる数が多いほど変形性股関節症の可能性が高くなります。
Q.予防法はある?
高平尚伸先生「すり減った軟骨を元には戻すことはできないです。
ですが、軟骨をすり減らさないようにする予防法はあります」
やり方は簡単!イスに座り、足でボールを前後左右に転がすだけです。
高平尚伸先生「潤滑油の役割をする関節液が股関節から分泌されます。
変形性股関節症というのは、歩き始めなど股関節を動かした時に痛みが出るので、 前もって関節液を出すことが大切」
高平尚伸先生「変形性股関節症を発症した人が、ボールを転がしたところ、痛みが改善したケースもあります」
ボール転がし:長期間行うことが大切、軽い痛みであれば、諦めず行う事が大事です。
最後に
今週のゲンキの時間を見て私の腰痛や肩こりは腸陽筋の衰えかなと思えるようになりました。
腸陽筋伸ばしのやり方は簡単そうなので、腰痛・肩こり改善にやってみようと思います。
何もない終わり方で申し訳ありません<(_ _)>
最後までお読みいただきありがとうございました。