【健康カプセル!ゲンキの時間】糖尿病などを引き起こす? 歯周病!

健康カプセル!ゲンキの時間6月1日のテーマは歯周病。歯周病は、40歳以上では、80%の人がかかっているそうです。
自分は大丈夫と油断していてはいけません。専門家は警鐘を鳴らします。
歯周病は「Silento Disease(静かなる病)」ともいわれていて症状に気がついた時には手遅れになっていることが多いです。
放っていると、脳梗塞や心筋梗塞など命に関わる事態に陥ることも・・・ということで今回は歯周病の恐怖を解明してくれました。

歯周病

番組が訪れたのは、愛媛県松山市。ここに歯周病が原因で糖尿病に苦しんだ山口さん(77歳)に話を聞いていました。
20年前に糖尿病を発症。
糖尿病:血糖値を下げるインスリンの働きが弱くなる病気で、
心筋梗塞や脳梗塞など血管系の危険な病気にかかりやすくなります。
山口さん「当時は、立てない、歩けない状態が続いた。最後には動けなくなった」
そんな時、かかりつけの医師から「歯医者に行ってください」と言われたそうです。
山口さん「それ何な?という気持ちで行って、やってみたら数値が下がり、インスリンを1日4本打っていたが、
歯の治療後、インスリンを打たなくても良くなった」
一見関係なさそうな、歯と糖尿病の関係・・・?

歯周病と糖尿病の関係大検証!
ということで、番組では歯周病が気になるゲンキチャレンジャーの
森田さん(53)男性
浅野さん(65)女性
浅井さん(46)女性
の3人に方に集まってもらっていました。

歯周病の専門家 東京医科歯科大学 歯周病学分野 主任教授 医学博士 岩田隆紀先生に詳しく話を聞いていました。
炎症を起こして歯ぐきが赤く腫れた状態=歯肉炎(初期の歯周病で国民の80%がこの病気になっているそうです)
歯肉炎:炎症の初期で歯ぐきが赤く腫れる。通常3~4日で治る。
そこで、ゲンキチャレンジャーの3人にペリオスクリーンで歯肉炎チェック
ペリオスクリーン:口の中の血液成分を測定、炎症の有無の指標になるチェック
血液成分があれば線が浮かび上がり、色の濃さで炎症の強度が分かる。
結果:3人とも炎症あり。
浅井さんには、クネクネ歯周病原菌=悪玉が発見され、特にタチが悪いそうです。
クネクネ歯周病原菌は歯の周りに残ったタンパクなどからできたプラークをエサに増殖し、歯肉組織を破壊します。
歯ぐきが赤く腫れるのは免疫が働いた結果
もし、そのまま放置しておくと、歯ぐきから出血し、血液もエサにし臭いを発するように・・・

口臭:歯ぐきの奥に潜む歯周病原菌が、血液を食べ代謝する際にガスを発生する。
そして、歯ぐきの中で静かに進行する症状が・・・
歯の根っこには歯槽骨という骨がありますが、森田さんのX線写真には写っておらず骨が溶けてしまっている状態でした。
これは、40歳以上では40%の人がかかっているそうです。
●歯周ポケットの深さ
・正常:1~3mm
・歯肉炎~歯周炎:4~6mm
・歯周炎:6mm以上
森田さんの場合、6mmで重度の歯周病であると分かりました。
浅井さんの場合は、8mmでかなり骨が溶けていることが分かりました。
これが歯周病が静かなる病と言われる所以。
重症だと手の平の面積ぐらいまで進行するそうです。
それくらい静かに進行しますそうです。
岩田隆紀先生「静かに進行するのが歯周病の嫌なところ」

*しかし、なぜ骨が溶ける?
免疫機能:体内に異物が侵入してきた時に白血球などが戦い、身体を守るシステム。
それで歯ぐきが腫れてしまいますがそれを放っておくと、
免疫機能:炎症が続くと、より攻撃性の強い物質サイトカインを作り出し対抗
サイトカイン:強い免疫機能があるが活性が続くと、菌と共に周辺組織も破壊(骨を溶かしてしまうのです)。
歯周病が本当に怖いのがここから・・・
サイトカインが手の平大に広がった炎症部分から体内に侵入し、インスリンの効果を阻害。
そのため、血糖値が上がり、糖尿病が悪化。
上述で紹介した山口さんの糖尿病もサイトカインが原因と考えられるそうです。
山口さんの歯の治療をした原瀬歯科医院 院長 原瀬忠広先生に話を聞いていました。
山口さんのX線写真でも歯槽骨が溶けていました。
原瀬忠広先生「奥歯でしっかり食事ができるようにしょう。歯周病の治療だけではなく、 口腔内全体の補綴(ほてつ)処置を行った」
山口さん「おかげで本当に楽しい生活が送れるようになりました」
「涙が出るほど嬉しい。一時期は歩くのも困難だった」

Q.MC西尾由佳里さん「糖尿病の他にも病気に関係する事はある?」
A.岩田隆紀先生「サイトカインが血管内の細胞を傷つける。傷ついた場所に汚れがたまり動脈硬化になることもあります」
「炎症性の物質が脳の方に回ると、認知症になることもあります」

●歯周病に関係性のある病気

・糖尿病
・アルツハイマー型認知症
・動脈硬化
・誤嚥性肺炎
・慢性腎炎
・脳血管疾患
・骨粗しょう症
・心疾患
・早産・低体重児出産

歯周病セルフチェック

・チェック1:歯ぐきの色が赤い、もしくはどす黒い
・チェック2:歯の表面を舌で触るとザラザラする
・チェック3:歯磨きの時に歯ぐきから出血しやすい
・チェック4:起床時に口がネバネバする
・チェック5:歯の間に食べ物が挟まりやすい
●3つ以上該当で歯周病の可能性
*歯ぐきが腫れた時は、痛みがない程度に磨くのがおすすめです。
Q.ゲンキリサーチャーライセンス「普段どうのように磨けば良いのでしょうか?」
A.岩田隆紀先生「歯周病予防の磨き方がある」

●岩田隆紀先生おすすめ正しいブラッシング法!
ポイント1:力まず鉛筆を持つ感覚で
ポイント2:1回に2本磨くイメージ角度45度、歯と歯ぐきの隙間に入れ20~30往復
おまけ:電動歯ブラシは時間短縮に効果的、ブラシは、歯周ポケットに届きやすい極細がおすすめ
その他、岩田隆紀先生おすすめの歯周病対策
・歯ブラシの気の硬さはふつう
・届きにくい歯の隙間や奥歯には歯間ブラシや奥歯専用の歯ブラシを
この差って何ですか?5月28日外国人がわからない日本の差
・歯磨き粉の量は、米粒から大豆程度で
*歯周病予防で健康長寿
Q.ゲンキスチューデント北原里英さん「1日何回歯磨きした方が良い?」
A.岩田隆紀先生「食事の後に毎回磨くのがベストですが20~30往復させる磨き方は1回に8~10分かかるので時間がない場合は1日1回丁寧に磨く」
*フロスや歯間ブラシを毎日の仕上げに使うのがおすすめです。
歯ぐきを傷つけないよう鏡を見ながら丁寧に行いましょう。
岩田隆紀先生「きっちり磨いていても、歯垢や歯石はたまるものです。異常がなくても半年~1年に1回、 過去に歯周病にかかった方は、2~3ヶ月に1回、定期的に歯医者で診てもらってください」

まとめ

●歯周病
◆歯周病と糖尿病の関係とは?
・炎症を起こして歯ぐきが赤く腫れた状態=歯肉炎
・歯ぐきが赤く腫れるのは免疫が働いた結果
・放置すると悪玉の歯周病原菌が増殖。
・炎症が続くとより攻撃性の強い物質サイトカインを作り出し対抗。
・強い免疫機能があるが活性が続くと、菌と共に周辺組織も破壊(骨を溶かす)
・サイトカインが手の平大に広がった炎症部分から体内に侵入し、インスリンの効果を阻害
・そのため、血糖値が上がり、糖尿病が悪化
◆動脈硬化の可能性も
サイトカインが血管内の細胞を傷つけ傷ついた場所に汚れがたまるため
◆歯周病に関係性のある病気
・糖尿病
・アルツハイマー型認知症
・動脈硬化
・誤嚥性肺炎
・慢性腎炎
・脳血管疾患
・骨粗しょう症
・心疾患
・早産・低体重児出産
●歯周病セルフチェック
・チェック1:歯ぐきの色が赤い、もしくはどす黒い
・チェック2:歯の表面を舌で触るとザラザラする
・チェック3:歯磨きの時に歯ぐきから出血しやすい
・チェック4:起床時に口がネバネバする
・チェック5:歯の間に食べ物が挟まりやすい
●3つ以上該当で歯周病の可能性
*歯ぐきが腫れた時は、痛みがない程度に磨くのがおすすめ
●岩田隆紀先生おすすめ正しいブラッシング法!
ポイント1:力まず鉛筆を持つ感覚で
ポイント2:1回に2本磨くイメージ角度45度、歯と歯ぐきの隙間に入れ20~30往復
おまけ:電動歯ブラシは時間短縮に効果的、ブラシは、歯周ポケットに届きやすい極細がおすすめ
その他、岩田隆紀先生おすすめの歯周病対策
・歯ブラシの気の硬さはふつう
・届きにくい歯の隙間や奥歯には歯間ブラシや奥歯専用の歯ブラシを
・歯磨き粉の量は、米粒から大豆程度で
また、フロスや歯間ブラシを毎日の仕上げに使うのがおすすめ
きっちり磨いていても、歯垢や歯石はたまるものです。
怖い歯周病を起こさないよう異常がなくても半年~1年に1回、
過去に歯周病にかかった方は、2~3ヶ月に1回、定期的に歯医者で診てもらいましょう。
最後までありがとうございました。

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