【健康カプセル!ゲンキの時間】5月5日シコリと舌がん

健康カプセル!ゲンキの時間 シコリ 舌がん
健康カプセル!ゲンキの時間5月5日の放送のテーマは、シコリでした。
シコリの中には良性と悪性があり、ほとんどものが良性ですけれども、中には悪性のものがあり、進行すると命に関わります。
がしかし、健康カプセル!ゲンキの時間の調べによると(シコリがある64人にアンケート)、シコリを放置している期間で5年以上の方が51%、5年未満の方が49%とシコリがある方の全員が放置している事が分かりました。
5年以上放置していると、悪化している可能性があります。

シコリ

今回のゲンキリサーチャーはあばれる君、ゲンキスチューデント:小芝風花さんです。
そしてゲンキチャレンジャーは、
・シコリ歴5年の新宮さん(61歳・男性)胸に柔らかいシコリあり、痛みなし
・シコリ歴10年の秋山さん(43歳・女性)足すねの辺りにシコリあり、硬く痛みなし
以上の2名の方です。
そしてあばれる君とゲンキチャレンジャーの3人が訪れたのは、
東京医療センター 整形外科 医長 医学博士 森岡秀夫先生の元。
早速秋山さんが森岡秀夫先生に診てもらいました。
森岡秀夫先生の診断で、MRIでシコリを検査しました。
秋山さんのシコリは、
森岡秀夫先生「筋肉の膜を破って表に少し出る筋ヘルニア。これがシコリとして触れているのではないかと考えます」
筋ヘルニア:筋肉を覆う筋膜が破れ筋肉が飛び出した状態。
森岡秀夫先生「特別痛みを伴ったりしなければ、手術とか必要ありませんので様子を見て大丈夫です」
続いては、新宮さんが診てもらいました。
新宮さんも同じくMRIでシコリを検査しました。
結果、森岡秀夫先生「脂肪からできている腫瘍が見つかりました。脂肪腫という病気が考えられます」
脂肪腫:脂肪細胞の異常な増殖が原因でできるシコリ。
首・肩・背中にできやすく一番患者数が多い。
森岡秀夫先生「手術の必要はないが、ご自身で大きさのチェックはしていただいた方が良い」
ということで、お二人ともシコリは良性でした。
ちなみに、良性のシコリには、血管腫という血管の増殖や拡張で起こるシコリと、
神経近くに細胞が異常繁殖する事で起こるシコリの神経鞘腫(しょうしゅ)などがあるそうです。

悪性のシコリ

Q.悪性のシコリができやすい場所は?
A.森岡秀夫先生「多くは、身体の中心に近いところでお尻、腰の周り、太ももにできやすいということが分かっています」

体験者(河原さん)が語る怖さとは?
河原さん「15cmくらいのものを切除しました」
河原さんが太もものシコリに気がついたのは約5年前
河原さん「毎晩、お風呂上がりに脚のマッサージをしていたんですけど、
あれって思うような米粒くらいの塊を見つけました」
「リンパが詰まっているのかなって思ったり、脂肪のかたまりなのかなと勝手に素人判断で思っていました」
テニスボールのような硬さだったというシコリ、米粒くらいだったシコリががみるみる大きくなり、直径8cmまでの大きさに。
数年で何倍にも大きくなったシコリの正体とは?
河原さん「不安を感じ、近所の皮膚科で診てもらうと“脂肪腫ね”って言われて、
でもここまで大きいと、うちではもう手術はできないからって、近所の総合病院に紹介状を書いてくださりました」
総合病院でも脂肪腫と診断、その後シコリを摘出しました。
ところが退院予定日の朝、河原さん「主治医が朝血相を変えて自分の病室にやってきて、」
主治医「旦那さん今どこにいる?今から呼べる?」
河原さん「そういう風に言われるって事は、って思いました」
病理検査の結果、悪性と判明し、病名は?粘液性型脂肪肉腫と言われたそうです。
粘液性型脂肪肉腫:良性の脂肪腫に似た悪性のシコリ。
医師でも判別が難しいのが特徴だそうです。
河原さんのシコリは、周囲に広がっている可能性があるため、さらなる切除手術にその範囲は、直径15cm以上に及びました。
河原さん「縫い合わせる事ができなくなってしまったので、隣接する太もものお肉を移植したっていう感じで、再建手術をしました」
大手術から3年、今河原さんが伝えたい事とは
河原さん「シコリだってバカにしないで、“少し大きくなったな”とか変化があったら、その段階で専門医の先生に診ていただく方が
良いんじゃないかなって思います」

シコリは何科を受診すべき?

A.森岡秀夫先生「皮膚にできたシコリは、皮膚科が担当になります。それ以外の全て、整形外科が担当することになっています」
*気になるシコリがある場合は、日本整形外科学会ホームページで公開している骨・軟部腫瘍の専門施設で診察を受けると良いです。

Q.シコリはどうしてできる?
A.森岡秀夫先生「遺伝子の異常が原因といわれていますが、詳しい事はまだ分かっていません。
特殊なものを除いては、できやすいタイプというのも分かっていません。逆に言えば自分にはないと思っていても、気付いてないだけかも知れません」
そこでシコリを見つける方法としておすすめなのが、入浴時、手で身体を洗うことで小さな変化を見つけやすくなります。

良性と悪性を見分ける5つのポイント

もし、シコリを見つけた場合は、こちらの5つのポイントでチェックしてみてください。
1.シコリが5cm以上
2.数ヶ月単位で大きくなる
3.シコリが硬い
4.シコリが深いところにある
5.シコリの部分が温かい
*この5つの中で1つでも当てはまる場合は、悪性の可能性があるため、医療機関へ。

Q放っておいて小さい時は大丈夫だったのが、大きくなる事によって悪性化する?
A.森岡秀夫先生「多くの場合は、最初から悪性で、悪性である性質の上で大きくなってくることが分かっています」

Q小芝風花さん「コリからか、首とか肩にシコリみたいなものができるですけど、なんでできるんですか?」
A.森岡秀夫先生「肩の真ん中辺りにできているのであれば、筋肉そのもののコリだと思いますし、
首の後ろにあるような、小さなブツブツのシコリであれば、リンパ腺が腫れている可能性があると思います。
長引く場合は、整形外科を受診してMRIの検査を受ける事をおすすめします」

舌にできるシコリ舌がんの恐怖

「私は舌にできたシコリが舌がんで、結果的に右半分の舌を失いました」
こう語るのは、4年前に舌がんと診断され、早期発見で一命を取り留めた實原さん(29歳)
初めはなんてことのない症状だったのが、
實原さん「気付いた時には、2~3mmの普通の口内炎と見た目も変わらないし、
いつも1週間くらいで治るような口内炎だったのですけれど、
ちょうど奥歯のとがったところに当たる部分だったので、治りも悪いんだなというような感覚」
何時もの口内炎、ところが2ヶ月以上経っても良くならない・・・
實原さん「2ヶ月治らなかったところでインターネットで「口内炎 2ヶ月 治らない」って検索すると、舌がんの情報がたくさん出てきて、画像検索すると、色々画像が出てきて、パソコンの画面と見比べてみてやっぱり似ているなということで、舌がんかも知れないなと考え始めました」
そして病院に行き、告げられたのが、「ステージ1の舌がん」

實原さんを診た東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック新谷悟先生に話を聞いていました。
新谷悟先生「がんはできものですので明らかにシコリを触れます」
前ガン病変:口の中の粘膜が遺伝子の変化を受け赤くなったり白くなったりする
白板症:舌の表面が白くなる病気で、触れると厚みやシコリを感じるのが特徴。
紅板症:舌の表面が赤くなる病気で、口内炎のような痛みを伴い5割がガン化する
新谷悟先生「口の中には、入れ歯が入ったり、被せ物、詰め物が歯科の治療でできる。
その時こすれるとか合っていない詰め物や被せ物でずっと傷ついてるとか、そういった事が舌の横などが刺激となってがんになりやすいということがあると思います」

實原さんは、どのような治療を受けたのでしょうか?
實原さん「がんができていた、右側半分を切除して、移転しやすいので、首のリンパ節を切除、皮弁(ひべん)再建手術というのですが、生き残った舌半分に手首の肉、血管を持ってきて手術をやりました」
皮弁再建手術:がんのある部分を切除し、他の部位の筋肉を移植し再建する。
實原さんの手首には、傷跡が残っており、舌に移植した部分には毛が生えていました。
しかし、實原さんは、今では喋れるようになり、笑顔を取り戻しています。
實原さん「手術直後は、もちろん喋る事ができないし、食べたり、水を飲んだりもできない、何もできないような状態」
リハビリの日々を過ごし、喋れるようになるまで1年半かかったそうです。
實原さん「幸いにも、首のリンパ節の移転もなかったですし、もし移転していると、
他の臓器にも移転してしまったり、追加で放射線だったり、抗がん剤の治療を受ける事もあるので、早期発見できたというのが一番ポイントだったと思います」

舌がんになりやすい人の特徴

1.お酒をよく飲む
2.タバコを吸う
3.熱い食べ物や辛い食べ物が好き
4.口内炎ができやすい
5.舌の両側に歯型ができやすい

飲酒や喫煙をしていなくても、4と5に当てはまる人の場合、日常的に刺激を受けているので、リスクは他の人より高くなるそうです。

最後に

舌がんは、自分で発見できるがんの1つです。
舌がんチェック方法:舌の表面が赤色や白色になっていないか?
そして舌の表面を指で触り、シコリがないかの確認をしましょう。

チェックを1ヶ月に1度行う事でリスクを減らせます。
そして気になったらすぐに病院へ!特に4と5に当てはまる方は要注意です。
また、舌だけでなく、入浴中に手で触って良く確認しましょう。
最後までありがとうございました。