きょうの健康4月25日は、ファッションモデルの道端アンジェリカさんが出演しました。なぜきょうの健康に道端アンジェリカさん?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、
道端アンジェリカさんは、“乾せん”という悩みを持っておられるそうです。
乾癬(せん)
乾せんは、赤く腫れ上がり、皮がフケのようにめくれる皮膚の病気だそうです。
このことをSNSで告白し、世間を驚かせました。
道端アンジェリカさん「日に日に増えていく、訳の分からない症状に泣くばかり。
どうしたら良いか分からないし、鏡を自分で見られない。泣いちゃうので、見ちゃうと」
という端アンジェリカさんはどのように病気と向き合っているのかきょうの健康では話を聞いていました。
司会は、黒沢保裕さんと岩田まこ都さんのお2人です。
Q乾せんの発症はいつ?
A.道端アンジェリカさん「6年前ぐらいで、肌荒れかな?と思うくらいの気にならないもので、3年前骨折で入院し、ストレスで乾せんが悪化」
「顔や髪の生え際、お腹、背中、二の腕に出て、下半身だけなかった」
「メイクさんには、髪をブリーチして、頭皮が荒れているから触らないで」、
「スタイリストさんには、加圧トレーニングで、腕にあざができているから、長袖のワンピースにして欲しい」などと言われた。
「後は、自分でファンデーションで隠したりとかして仕事していました」
Q.気持ち的にも辛かった?
A.道端アンジェリカさん「気持ちはめちゃくちゃやられちゃってて、お風呂も電気をつけて入れない、鏡を自分で見られないので」
「今は向き合えていますが、当時は向き合うことも分からず、ただ日に日に増えていく、訳の分からない症状に泣くばかり。」
Q.相談はしなかった?
A.道端アンジェリカさん「しなかったですね。恥ずかしいし、気持ち悪いと思われるんじゃないかとか、当時は自分だけだと思っていた」
「なんで私だけなんだろうみたいな、なので誰にも相談できなかった」
Q.治療で病院にも行かなかった?
A.道端アンジェリカさん「乾せんだろうなと思っても、認めたくなかった。仕事で人に会うことが多いので、隠しきれないと思い、病院に行った」
一番悪化していたときに治療にあたった専門家の方に話を聞いていました。
乾せんに詳しい 東京慈恵会医科大学 主任教授 朝比奈昭彦先生です。
朝比奈昭彦先生「道端アンジェリカさんの職業がモデルということで、
本人のために症状をきれいに早く消すため、生物学的製剤が最も適切だと考えた」
乾せんの主な治療法
・塗り薬:ステロイド・ビタミンD3
・光線(紫外線)療法
・飲み薬:ビタミンA誘導体・免疫抑制剤・PDE4阻害剤
・生物学的製剤:点滴・注射で投与
比較的新しい薬で値段が高い等、これまで治療が難しかった乾せんの特効薬として、注目を集めています。
朝比奈昭彦先生「乾せんは治りにくい発疹が出てくると、コントロールが難しくて、今まで難渋していたこともありましたが、
生物学的製剤が出てきたことで、治りにくい発疹も場合によっては、全くなくなってしまう」
「生物学的製剤の注射をするときだけ病気のことを思い出すが、それ以外は全く病気のことを忘れられるというくらい、良くなる方がいらっしゃる」
「患者さんにとって喜ばしいことだと思います」
難渋=物事の処置や進行がむずかしくてすらすらいかないこと。
Q.生物学的製剤は効果あった?
A.道端アンジェリカさん「ありましたよ!2週間くらいで症状がすぐ消えて、
今までの悩みはなんだったんだ?というくらい、ハッピーです」
Q.乾せんなぜ公表?
A.道端アンジェリカさん『インターネットで「肌が汚い」と書かれた。それを見たときに当時肌のことですごい悩んでたし、自分なりに色々やって努力してたのに、
すごく心ない声を聞いてもう疲れちゃって、告白した』
Q.このSNSの投稿には、3万件以上の「いいね」が
A.道端アンジェリカさん「予想外でした。こんなに乾せんの患者の方っていたんだ。私の方が逆に勇気をもらえた」
「すごく独りぼっちだったから、本当に辛かった」
「だからこんなにもたくさん悩んでいる方がいるんだと思ったら、自分が落ち込んでいる場合じゃないと思ったし、
自分の立場を使って、もっと乾せんのこと広めたいと思ったし、私が本当にすごく勇気をもらえてみんなから、救われました私が」
道端アンジェリカさんは、現在、乾せんに対する理解を広げるため、講演や患者さん向けのファッションショーなど様々な活動を積極的に行っています。
Q.活動に込める思いとは?
道端アンジェリカさん「乾せんってうつらないんですよね。でも、名前が“かんせん”なので、感染病なんじゃないかと思われがちで、
やっぱりそれが患者さん達も頭にあるから、温泉やプールにも行けないし、やっぱり日々肌を隠すようになってしまう」
乾せんでは日光に当たった方が良い。皆さんが少しでもうつらないとか、乾せんを身近じゃないですけど、メジャーなものになってくれたら、
そんなに気にならなくなるから、みなさん肌出して生きていけるようになるし、みんな気楽になってほしいというような思いです」
*道端アンジェリカさんのインタビューは、きょうの健康6月号に掲載されます。
まとめ
●乾癬(せん)
赤く腫れ上がり、皮がフケのようにめくれる皮膚の病気
道端アンジェリカさんは6年前に発症
3年前骨折で入院し、ストレスから乾せんが悪化
ただ日に日に増えていく、訳の分からない症状に泣くばかりだった。
●SNSでの告白
テレビに主演する仕事のため、ネットで「肌が汚い」と書き込まれ、
同じ悩みのを持つ患者さんのため、乾せんを理解をしてもらため告白した。
多くの「いいね」がつき、悩んでいるのは1人ではないと言うことが分かり、
積極的に相談し、病院での治療を決意した。
生物学的製剤という特効薬ができ、現在は、症状はすぐになくなる。
乾せんはうつらない病気だと言うことを伝えている。
講演や患者さん向けのファッションショーなど様々な活動を積極的に行っている。
乾せん患者さんに対し、偏見な目を向けないで欲しいですね。
最後までありがとうございました。